ルフトハンザ グループ、検査拡充で日独間の「トラベルバブル」形成を、ポストコロナはレジャーに注力

  • 2020年11月18日(水)
(左より)ブンケンブルク氏とシュミット氏

 ルフトハンザ グループは、先ごろメディア・ラウンドテーブルを開催し、同グループ日本・韓国支社長のドナルド・ブンケンブルク氏とルフトハンザ・カーゴ日本支社長のハッソ・シュミット氏がコロナ禍の現状について説明した。

 ルフトハンザ グループは現在、日本路線では羽田/フランクフルト線で週3便、成田/チューリッヒ線で週3便の運航を維持しているものの、運航比率は計画比の20%。グローバルでもグループ全体で25%〜30%にとどまっている。ブンケンブルク氏は、来年第2四半期前まではこの状況が続くとの見通しを示したうえで、「コロナ以前のレベルに戻るのは2025年頃になるのではないか」との見解を示した。

 また、今後の市場動向について、「企業はコスト削減のためにオンライン会議などにシフトしているため、ビジネス旅行の需要はレジャー旅行よりも回復は遅れるのではないか。ルフトハンザ・グループとしては当面、レジャー市場を強化していく」との方針を示した。日本路線では、レジャー旅客の割合が約60%でグループ需要が多いという。

 ブンケンブルク氏は、旅行再開に向けて、同グループでは感染防止対策を徹底していることを紹介したほか、「現在、14日間の隔離措置が海外旅行の足かせになっていることから、両国間での出発前検査体制の拡充が重要」と強調。出発前と到着後の検査を整えたうえで、日本とドイツで「トラベルバブル」を形成する必要性を訴えた。

 同グループでは政府の支援を受けて、ドイツ、スイス、オーストリアの3国の7空港で今年の5月に検査センターを開設。ブンケンブルグ氏によると、8月下旬から6週間で約20万件の検査を実施し、そのうち陽性率は1%だったという。

 さらに、11月12日からミュンヘン/ハンブルク線の一部で抗原検査の第一次試験運用を開始。両空港で出発前に乗客に無料抗原検査の提供を始めた。抗原検査はより迅速に検査結果が判明することから、同グループでは今後、出発前検査として体制を拡充していく方針だ。

 ブンケンブルク氏は、同グループの経営戦略についても言及。コロナ禍によって業績が悪化していることから、ビジネスポートフォリオの簡素化を進めていることを明らかにし、全従業員約13万人のうち、約1万7000人の削減計画を進めていると説明した。日本については「状況は国によって異なる」として明言を避けた。現在のところ日本のグループ全体の従業員数は約450人。

 一方、カーゴについては、現在成田線週7便、関西線週2便を維持。シュミット氏は、経済規模で世界第3位の日本と第4位のドイツとの貨物輸送は世界経済にとって重要との認識を示したうえで、2019年には9万6300トン以上の医療関連物資を輸送した実績を挙げ、「今後はワクチンの輸送で貢献していく」と述べた。

 同グループは、国際航空運送協会(IATA)が定める医療品輸送の国際認証「CEIV-Pharma」取得した空港ハントドリング拠点29ヶ所とネットワークを形成。成田空港でも、共同事業パートナーである全日空(NH)がこの認証を取得しているほか、NHを含め航空物流企業9社が共同での取得を目指している。

 このほか、ルフトハンザ・カーゴは今年11月から関西路線に最新のボーイング777Fを導入する。効率性や環境性に優れるだけでなく、輸送量もこれまでの機材よりも20%増強。シュミット氏は「ルフトハンザ・カーゴの貨物便、グループ旅客便のベリー輸送、そしてANAカーゴとの共同事業の3つの柱で、今後も顧客のニーズに応えていく」と強調した。

※訂正案内(編集部 2020年11月19日13時00分)
訂正箇所:第2段落第3文
誤:来年第2四半期

正:来年第2四半期前

訂正箇所:第6段落第1文、第2文
誤:抗体検査

正:抗原検査
お詫びして訂正いたします。

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